アイリッシュ尺八を作ってみた。
ティンホイッスルをきっかけに、いろいろな笛に興味が出てきて、ファイフ、篠笛も購入。さらに尺八にも興味が出たり、笛の自作もしてみたくなってきたりました。
そんなタイミングで、「尺スタ」という塩ビ管にとりつけて、尺八をつくれる唄口があるのを発見。
尺八(の唄口で音を出してみたい)欲と自作欲の両方を満たせそうなので、買って笛をつくってみました。
作ったもの
Low EとLow Dの、尺八の唄口を持った6穴笛です。
用意するもの
尺スタ
塩ビ管につけて使う尺八自作用の歌口。10個セットで3000円なので、1個300円、コスパ良っ!。
これがあれば、一番の難所(おもしろい部分でもあると思うけど)である唄口づくりをスキップできて、笛自作のハードルがかなり下がります。
塩ビ管
内径20ミリのものを使います。グレー、黒、赤茶と種類があり、黒が耐衝撃性、赤が耐熱性が高いらしい。唄口に合わせて、黒を選択。
塩ビ管用シールテープ
尺スタをそのまま塩ビ管に取り付けてもゆるいです。本来は、ネジ部分に巻く用らしいですが。シールテープを2~3回ぐらい巻くと丁度いいキツさになります。
切る道具
ノコギリは真っ直ぐ切るのに技術が必要なので、パイプカッターを使いました。
僕はダイソーのパイプカッターを使ったけど、置いている店が少ない。探して回るぐらいなら、安いものをネットやホームセンターで買ったほうが早いです。
穴を開ける道具
1本目をつくるときはステッパードリルを使いました。小さい孔はいいけれど、大きい孔をあけようとすると反対側にも孔があいてしまいます。なので、最初に小さい穴をあけて、切り出しナイフで広げたら、いびつな穴に…。
2本目は、木工用6,8,9,10,12mmのドリルセットを購入。インパクトを使ったが、大きい孔(自分の場合は10mm以上)をあけるとき、ガガガとなる衝撃で、孔周りの樹脂が盛り上がってしまいました。
削る道具
穴周りのバリ取り、チューニングで穴サイズの微調整する為に、バリ取りカッターを買いました。が、棒ヤスリ&紙ヤスリで十分だったかも。
手順
サイズ決定
笛の指孔を計算するサイトはいくつかあったけど、個人的には以下のサイトが使いやすかったです。
全体の設定は、
in the key of: 尺八やロー・ホイッスルと同じにするならLow D。
intonation:just 純正律?、HB trad ? 、ET 平均律。
tube OD:26を指定
wall:2.7を指定。
穴の設定は、
hole diameter(穴径)を0にすると、その穴は無くなる。
あとは、穴の大きさと位置を調整。穴の直径を小さくすると位置が頭方向に移動。大きくすると尻方向に移動。
個人的には4cm以上だと押さえにくいので、穴径を変更して位置を調整します。
カット、歌口取り付け
Whistle-Calculatorのtotal lengthを参考に少し長めにパイプをカット。
シールテープを巻き尺スタをつけて、チューナーで音高をみつつ長さを調整します。
が、今回が尺八の唄口初挑戦なので、まず音がならない。ようやく鳴っても音の高さが安定せず(汗)。
指孔作成
マスキングテープに、中心線、穴の位置に印、穴径を書き込みます。
ドリルで穴をあけ、管尻の穴から順番にチューナーで音高をみつつ穴径を調整します。
完成!
その他メモ
初めての音出しのコツは、穴をテープで塞いで息で叩く
篠笛の呂音+低い甲音は出せるので、少し舐めてかかってました。全く鳴る気配ないまま、2日経ってようやく音が鳴りました。
きっかけは「穴をテープで塞いで」「息で叩く発音」の2つ。どちらも尺八奏者 鯨岡徹さんの「尺八ワンポイント講座」で言っていました。
指穴の穴径はドリルに合わす。
一本目を作ったときは穴の位置を優先して、穴径を8.2mmなど細かいサイズにしていました。でも、実際作ってみると、初心者にそんな微調整はできません。調整に時間がかかるうえ、穴が歪に…。
二本目を作ったときは、↓のようにドリル径に合わせて潔く1mm刻みにしたら、ずいぶん楽に作成できました。
今後、塩ビ管で作りたい楽器
とりあえず、アイリッシュ尺八はできたので、1曲吹けるように練習しつつ、他の楽器も作っていきたいです。
- オーバートーンフルート
- アイリッシュフルート
- フヤラ
- ディジュリドゥ
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